ハングタイム・ライターズ

何も見ない日はないのです。何も思わない日はないのです。

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北アルプス裏銀座縦走2014/山中3泊/②水晶岳

秋の北アルプス 裏銀座縦走 山中3泊4日の二日目。

例によって寝付きは良くなく、あまり眠れなかったが、
不思議なもので、横になって静かに目を閉じていると
それなりに疲れはとれてしまうようだ。

変なストレスもないからだろうな・・・。

2時半起床。

初日の登山を終えて、体の異変はなし。
今日も登山は続けられるようだ。

テントの中でもぞもぞと身支度をし、
朝食をとる。

湯を沸かし、スープを作る。
今日は、ミネストローネ。
そこに増えるワカメとドライ野菜入れる。

クラッカーを一袋崩して入れ、ふやかして食べる。
インスタントのカフェオレを入れて飲み、
ストーブ類、食器類をかたずける。

寝袋をたたみ、テンとマットや枕をたたむ。

暗闇の中でテントを撤収し、
最後にはきたくない靴をはく。

靴ずれと今日も1日付き合うことになる。


「悲しいお知らせがあります。」

と、唐突に隊長。

冷え込みの中、テントの中で腕時計を外していたら
一晩でバッテリーが消耗してしまった様子。

今回、隊長はバッテリー方面に難ありの相。


タイムキーパーを仰せつかり、あらためて、
暗闇の中でヘッドライトをつけ、道を探し出し、本日の歩みを始める。

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暗闇の中、東の空が白み始める。

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この世の中でもっともいちばん美しい時間。

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稜線上に出る。
野口五郎岳を目指す。

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日の出(5:38)

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北アルプスに朝が来る。
槍ヶ岳が見える。

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昨晩の寒波から逃げそびれてしまった小鳥。

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日が差す。
日の温かさを感じながら歩く。

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野口五郎小屋が突然現れる。

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野口五郎小屋。ここで小休憩。
CC.レモン500mlを買って飲み干す。(8:00)

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稜線上を再び進む。

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槍ヶ岳と笠が岳を見ながら進む。

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野口五郎岳は案外のっぺりした山でした。
但、北アルプスの山々を望む眺望はサイコーです。(8:28)

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雲ひとつない。

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気分よく進む。

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真砂分岐(9:12)

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槍ヶ岳が近づいてくる。

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隊長のテーマは、i-phon5でどこまで撮影できるか!?に変更。

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裏銀座をお地蔵さんに見守られながら進む。

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車沢乗越(10:35)

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野口五郎岳から水晶岳の後半、難易度が上がってくる。
気が抜けません。

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上り下りをくりかえす。

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隊長はの足取りは1,5倍くらい早い。

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水晶小屋についたら、お昼にしましょう。カレー食べましょう。
そんな言葉に奮い立たされて、小屋までもうひと踏ん張り。

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小屋に到着。(11:55)
休憩できる。荷物を下ろせる。靴を脱いで一息入れられる。
お昼が食べられる。

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今来た道を振り返る。
長かったなぁ・・・・がんばったぞ。俺。
歩き始めてから、8時間近く経っている。

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お昼には、カレーではなくて(メニューになく)
名物力汁をいただく。
味噌仕立ての汁におもちが二切れ入ってます。

絶品!!!

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一休みして、荷物をデポして、水晶岳を目指す。(12:30)

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15kgの荷物を下ろすと、なんと身軽なことか・・・。

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隊長。登頂。

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無事、水晶岳制覇2986m(13:05)

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水晶岳からの眺望。

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水晶岳から下山。
小屋で再び15kgの荷物を背負って、三俣山荘を目指す。

水晶を目指す人たちは、皆小屋周りに大きな荷物をデポしていく。

デポ!サイコー!!(14:00)

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ガレ場を歩きだす。
三俣山荘まではおよそ2時間の予定。

水晶小屋に留まるプランもあったが、ツアーが入っていて断念。
三俣山荘のテント場は素敵だとだれもが言う。

テントで気ままに過ごしたい。
もう2時間歩いて、自由を手に入れるのだ。

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ワリモ北分岐(14:40)

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岩苔乗越(14:50)

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ここからしばらく沢沿いを下っていく。

楽勝ムードを予感するが・・・・

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朝4時過ぎのスタートから10時間が過ぎ、流石に足に来ているか・・・。
ペースが明らかに落ちてくる。
気休めに野の花を撮ってみたりして・・・。

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澤に流れる清水とその音はすがすがしいが、
道は複雑でメンドクサイ。

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小休止に清流の水を飲む。
黒部川の源流。

隊長は、ハイドレーションと水筒に2.5リットルゲット。
重い重いと言いながら、どこか楽しそうである。

余裕綽々ですなぁ・・。

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下りきって、今度はテント場に向かって登っていく。

あまりのペースダウンに、作戦変更しましょうと、、水はあきらめ、
自分の荷物をいくらか隊長が引き受けて担いでくれる。

テント、マット、コンロなど、およそ2-3kg・・・・・ありがたい。

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ほら、黒部川源流の証。

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すぐそこかな。と思っている小屋がなかなか見えてこない。

14時に水晶小屋を出て、2時間のコースタイム。
16時到着目標を17時にし、17時半に変更する。

サスガに気持ちは焦るが、脚はなかなか動かない。

隊長は2倍速でさきに進み、
戻ってきて荷物を丸ごと引き受けてくれる。


ありがたい。・・・というか、情けない・・・というか、助かっちゃう・・・。

しかし、隊長、サスガっす。(16:40)

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テント場に着いたのはなんとか17時半ころだったかな。
もう、へとへとになってこの日のこのあとの写真はゼロ。

暗闇になる前にテントを設営。
ここは周りに流れる清流から水をひいていて、タダ。

ヘッドライトを点灯して夕食。
隊長が小屋まで行ってビールを買ってきてくれる。

いやー、しかし、歩いた歩いた。


大変だった、つらかった、というよりも、
テント場になんとか明るいうちにつけて良かったという
安堵感の中にいつまでも浸っている夜でした・・・。


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北アルプス裏銀座縦走2014/山中3泊/①烏帽子岳

仕事をやっつけ、家族にも話をつけ、
準備をし、心配事を抱えながらも、
いよいよ北アルプス裏銀座縦走に挑戦。

山中3泊、4日間の登山です。

前回の蝶が岳に引き続き、隊長との男二人旅・・・。

金曜日の夜、新宿都庁下の大型バスターミナルに集合し、
おなじみの毎日アルペン号で北アルプスに向けて出発。

一晩バスに揺られて、七倉ダムに到着。(4:30)
暗闇の中で身支度をし、懸案のかかとに絆創膏とテーピング。
厚手の靴下と厚手の中敷きで、がっちりと足元を固めて
いざ出発。

登山口の高瀬ダムまで、タクシーで行けるが、
タクシーの運行が5時半からとか、6時からということなので、
歩いて行きます。

ほかにすることもないので・・・。

真っ暗闇の長いトンネルをヘッドランプを頼りに進んでいきます・・・。
楽しいものではありませんな。

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すぐにかかとの靴ずれの傷跡の不具合を感じる。
まぁ、おおよそ想定していたので気持ちのショックは小さいが、
トンネルを出たところで、一度歩を止めて道端に腰をおろし
持っている装備で思いつく、出来る限りの処置をしてしまう。

ガーゼでクッションを重ね、テーピングをさらに縦横に2重3重にする。

あとは、まぁ、わかりやすく言えば辛抱して歩くのみだ・・・・。


山中4日間と思うと、それが始まったばかりだと思うと、
それはそれなりに気が重いが、暗くなってもいられないなぁ・・・。

なんて考えながら歩きだす。

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夜明けの時間を過ぎて、周りが明るくなる。
登山入口の高瀬ダムが見える。

つづら折りの道をジグザグと登ってダムの上に行く。

タクシーはそこまで連れて行ってくれるらしい。

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我々は右に折れ、烏帽子岳を目指します。
しかし、看板の左右の誤植はいかがなものかねぇ・・・。

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ダムの湖面の向こう、目指す北アルプスの山々に思いをはせる。

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吊り橋を渡ります。

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丸太橋を渡ります。

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水場で小休憩をし、水を汲み、ドリンクを用意。
朝食の残りを口に放り込み、いよいよ山に入ります。

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ここから、ゴールの烏帽子小屋まで、道標があるようです。
カウントダウン方式。
モチベーションを保つ知恵ですね。(7:15)

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⑫から始まって、⑩はこんな感じ。(7:55)
平日の激務をやっつけてやってきた隊長は、
靴ずれもちの私の歩みの遅さにつきあうためもあって、
とにかくひたすらに眠い状態。

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⑨です。(8:10)

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高度があがってきて、緊張感も出てきます。
足を滑らせて落ちたら、容易には上がってこられない。
そんな場所がときどき訪れる環境になってきました。

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眠すぎて危険だと、仮眠をとることに決めた隊長。
そうと決めたら、眠りに落ちるのは早い。

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歩みが遅いので、小休憩をとったら、あなたは先に出発をとの話。
大丈夫だろうか?と、心配するのはむしろ自分のことのほうか・・・。

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⑧通過(8:45)

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⑦はちょうど9:00

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⑥は木にペイント。(9:25)

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⑤です。いよいよ後半戦。(9:55)

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隊長も無事、眠りから覚め、あっという間に追いついてきました。
ちょうど1時間眠れたようです。

(ここから落ちたら上がれないなポイントをどうしても撮ってしまう)

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三画点。10:30
登山計画書の予定からは15分遅れ。

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タヌキ岩。
この大きな岩をあの細い棒で支えています。
と、眠りから覚めた隊長渾身の解説。

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だいぶ高度感が出てきました。

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「しまったぁ・・・」
という隊長の悲痛な声が聞こえる・・・。
カメラのバッテリーがぁ・・・・・・ということらしい・・・。

忙しすぎるシゴトと心配事のある同行者の存在が
肝心のバッテリーケアに影響を及ぼしたか・・・。

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③を通過。(11:00)

隊長の楽しみは網茸狩りに移行していく。

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②はまた一段と地味な表現。(11:30)

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①はこんな工夫。(11:50)

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周りの山々を見降ろす。
空の青も深まる。

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烏帽子小屋はもうすぐ。の予感。

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12:10烏帽子小屋到着。
小屋からの眺望。
天気良好。

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気さくなお兄さんたちの撮影を引き受けたお返しの
スナップ撮影。
北アルプス烏帽子小屋!

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烏帽子岳を攻める前に、幕営。
テントを設置して、行動食をいくつか腹に流し込む。(12:20)

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烏帽子岳を目指す。

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近づくにつれその容姿があらわに。

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岩山の下から徐々に角度がきつくなってくる。

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クサリ場もある。
緊張感を持って進む。

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クサリ場直登の前には、ステッキをデポ。
ちょっと怖い。が前に進まなければ今日一日が終わらない。

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巨岩のてっぺんに登頂!(14:30)

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烏帽子岳2628m

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ブロッケン現象が現れ、しばし楽しむ。

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快晴の空。
ブロッケン現象を眺める隊長。

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緊張感を一旦ほどくと
腹が減っているのに気づく。
ナッツバーをかじる。

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来た道を戻る。
小屋に戻る。
テントに戻る。

さぁ、ビール!ビール!

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隊長、夜食にキノコ汁を作る。
手持ちのスープに手に入れた網茸を放り込む。

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美味なりキノコ汁。

500mlを各自2本づつ空ける。

17:00

持ち寄ったつまみでワインを飲み、
夕食の準備。
湯を沸かして、今日は五目御飯。
増えるワカメを投入してミネラルと繊維質に気を使う。

まだ行動に余裕がなくて
食事の写真が撮れないのは課題だなぁ・・・。

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烏帽子小屋に夜が訪れる。

晴天。微風。

あらためて怪我なく無事登頂を再び喜ぶ。

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山の夜は早い。


日没ともに冷気が訪れる。

18時過ぎには各自マイテントに体を投げ込む。


隊長は例によってすぐに眠りに落ち、
自分は例によっていつまでも寝付けずにいる。

どうせ寝付けないからと寝袋を抜け、
ヘッドランプをつけて小屋に水を汲みに行く。
水の配給は19時までですの表示にがっかりして、
小便だけしてテントに戻る。
見上げれば、下界では見られない満天の星。
(20:00)


観察と思考の材料がいろいろなところに転がっている。


2014/09/hittaka@desk

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北アルプス 靴ずれ物語/湿潤治療

山行にとって靴はとても大事である。
自分の足に合った靴を履くことがいかに大事なことか・・・。
なんて、いまさらあたしが言うまでもありませんが・・・。

昨秋の槍ヶ岳のときにきっちりでかい靴ずれが両足のかかとにできた。
で、それに懲りて、それを踏まえて
今年初めの雪の赤城山に出かけたときに、きっちりケアをした。

その時には靴ずれはできなかった。

事前にかかとに絆創膏を貼り、その上にテーピングを巻き、
厚手のソックスを2枚はき、厚手の中敷きを敷いた・・・。

それで安心した。

それでだめなら、買い替えるしかないと思ってましたよ。

で、
9月初めの蝶が岳に登った時には、
靴ずれケアのことはもちろん頭にありましたが、
「事前のテーピング。あれかが効いたのだな・・・」
と、勝手に思い込んででかけて、きっちりと靴ずれができちゃいました・・・。

油断ですね...。

テーピングを事前にきっちり巻いたんですが。
それが、決めてではなかったわけです。

あぁ・・・・・

甘かったのです。


痛い。痛い・・・。


●下山後靴を脱いで、絆創膏とテープを外して、
温泉に入った直後。・・・・
温泉がしみました・・・。見るからに痛々しいですな。

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●翌日。
サンダルで出かけていれば支障はない。
表面が乾いてくる。

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●3日後。
徐々に傷口のサイズが狭まり、
表面がカサブタ化してくる。

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●5日目。
偶然テレビで「湿潤治療」の番組を見る。
早く乾かして、かさぶたができて、
それがポロポロとはがれてなくなるころが完治。

という概念が崩れる。

そういえば、バンドエイドなんか、
新しい商品ができていたな・・・・。

オロナインを塗り、大きめのサイズの絆創膏で患部を覆う。

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●7日目
湿潤治療の効果か・・・
新しい皮膚が再生されるのが早い気がする。

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●9日目
あと、一息。

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●11日目
患部には新しい皮膚が覆い、普通であればこれで完治。

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さて、これが普通ではないのが、
この翌日からまた北アルプスに登るということである。

靴は買い替えていない。
事前の絆創膏+テーピング。
厚手の中敷き+厚手のソックス。

これで山に行く。
大きな靴ずれでできた傷に新しいホヤホヤの薄皮ができたばかりである。

15キロの荷物を背負って山中3日泊4日の北アルプス縦走に耐えられるわけない。

とは、思いながら・・・・


2014/06/hittaka@desk

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夏の終わり 2014

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夏休みが終わる。

さびしいような嬉しいような気持ち。

海の家、たくさんの海水浴客がいなくなる。

喧騒が過ぎ去り、日常が戻ってくる。


砂浜をゆっくり落ち着いて歩く。


水切りをして遊ぶ。


2014/09/hittaka@desk

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蝶が岳 山行/二日目/下山 2014/09/07

二日目。
昨日日没辺りから降り出した雨は、
強い風をともなって、一晩振りつづけた。

雨の中のテント撤収か?と覚悟もしたが、
明け方なんとか低気圧は通過して雨はあがった。

家に帰ってからニュースで知ったのだが、
日本近海の太平洋上で発生した台風から伸びる前線の影響でありました。

結果的には、
初日好天のなかの登り。
日没後、一晩雨。
二日後、雨上がり、再び好天の中、下山という
見事なタイミングの蝶が岳チャレンジ。

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朝、日の出の時間。5時半くらい。
テントのベンチレーターから外を覗く。


chougatake20140907-2 (2).JPGのサムネール画像

換気を十分にして、スペースを空けて朝食をとる。
クイックパスタ。きのことカボチャのクリームスープ。

隊長は一足先に撤収を済ませ、小屋で朝食の様子。
サスガです。


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テントを撤収して、テン場を後にする。
朝もやの中にカラフルなテントたち。


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小屋で隊長と合流し、錦織圭がフェデラーを破ったというニュースに驚き、
雨は上がったものの、もやと雨露で濡れるでしょうからと
レインウェアを装備し出発。
7:20


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お世話になった蝶が岳ヒュッテを振り返る。


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天気予報で、この後は回復の予報。
雲の動きが速い。
森に入る前になんとか北アルプスオールスターズの
朝の雄姿を見れぬものかとちょっと立ち止まって粘る。

見えそうで見えない。
雲が抜けそうで抜けない。

後ろ髪引かれつつ、再出発。
7:40

2664mの蝶が岳から、徳澤1562mまで、
一気に1100mほどを下る長塀(ながかべ)尾根ルートである。

初日にできたかかとの靴ずれは下りのほうが痛みは弱い様子。

まぁ、泣き言を言ってもだれが助けてくれるわけでもないので、
「餓狼伝」直伝の
「少し我慢できる。ということは永遠に我慢できるということなのだ」
を心に唱えながら歩を進める戦法で行く。


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途中、植生の観察。
野生のブルーベリー。


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ホントにそうかな?
と隊長。


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竜胆(りんどう)。


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長塀山(ながかべやま)のポイント。8:30


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クリスマスローズの原種だろうか?
ワイルドである。


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雨と雨の間の初秋の登山。
そこは、きのこの山でもありました。

うまそう・・・・。でも、食べられるかどうかはわからない。


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でかくて、りっぱ・・・。でも、わからない。


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ほんのりピンク・・・。も、わからない。


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遊園地にある作り物。のようである。


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これは、キノコではない。・・・と思う。
が、じゃあなんだ?と聞かれても、わからない。


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形もさまざまである。


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質感もさまざま。


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きっと、どれかは食べられるのだろうな・・・。
なんてずっと思いながら、ひたすら降りる、下る。


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あぁ、こんなにてらてらと光って、シズル感たっぷり・・・。
誰かに「それは食べられますよ。おいしいですよ。絶品ですよ。」
と、言ってもらいたい。


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隊長は、「ニリンソウとユキノシタとトリカブト」の研究。

これは、きっと、その中のどれかなのだが・・・判別不能・・・。

と悶えている。


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地面ばかりに生えているわけではない。


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これは、いかにも食べちゃぁいけません。
って顔つきだけど、ホントのところはわからない。


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もう、とっくに膝がわらわらとワラってきている。
もう、ぼちぼち区切りがほしい・・・。

なんて思いながら雨上がりで歩きにくい下り坂を歩いていると
林の間から赤い屋根が見える。

徳澤のロッジだぁ!!!
お疲れ様の10:40
およそ3時間で1100m下ってきました。

やった。俺はやった。俺は降りてきたぞ。
この笑っているひざを笑いたければ笑え。

俺はおりてきたぞぉぉ・・・。

と、心の中で静かに叫ぶ。


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昨日ソフトクリームを食べた小屋で、
お疲れ様の昼食。
ビール飲んじゃおっかなぁ・・・。
カレー食べちゃおっかなぁ・・・。


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メガネ男子二人でカレー&生ビールを撮り合うの図。
再び、平和である。

ここまできたら、こっちのものである。


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歴史と伝統の北アルプス。上高地。
最高においしいビールとカレーをごちそうさまでした。


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ここからはほぼ平坦な、昨日来た道を帰るのである。
11:20


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標高差1000メートルの山を歩いて降りてきた者にとっては、
2時間であっても平坦な道は散歩のようなものである。


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12:00明神池前を通過。


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川がきれいねぇ・・・
なんて心の余裕が現れる。


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河童橋まで到着。
河原で泥だらけの靴を洗い、
川沿いの「上高地アルペンホテル」で風呂に入る。

なぜ山に登るのかと聞かれたら、
「下山して温泉に入りたいからなのだ」と答えたい。
「そして冷たいビールをキューっと飲みたいからなのだ」と答えたい。

山に登ってテントに泊まって、
ろくに着替えもしなくて平気なのか?と聞かれたら
「下山してふもとで温泉に入るから平気なのだと」
「その感動をより高めるために我々は着替えもせずにいるのだ」と答えたい。

そして、実行

靴を脱ぎ、脚を伸ばし、背を伸ばし、
顔を洗って、体を洗って、下山の喜びをひたすらにかみしめる。

なぜそんなに重い荷物を背負うのか?と聞かれたら、
「何キロも、何時間も歩いて、下ろした後の体の軽さをを味わうためだ」
と答えたい。
なぜそんなにごつい靴を、痛い思いをしてまではくのか?と聞かれたら、
「痛い思いをして、窮屈な思いをして、それでも歩き続けてきた後の
脱いだとの開放感を味わいたいのだ!俺は自由なんだ!と感じたいのだ」
と答えたい。


なんてことを、缶ビール2本も飲んで気持ち良くなった頭で考えている。


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上高地バスターミナルまでは、すぐ。
はき替えたサンダルでぺたぺたと歩いて行く。

バスの時間まで、お焼きをおやつに再びビールを飲む。

3リットルくらい汗をかいているので、スポンジが水を吸収するように
ビールが体に吸い込まれていく。


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予約したバスに乗る。
ローカル線の松本電鉄を乗り継ぎ、JR松本駅に向かう。


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鉄道娘はその方面ではすっかり有名だそうだ。
http://tetsudou-musume.net/
興味のないおじさんにとっては、少し気恥ずかしいぞ・・・
なんて思いながらも勇気を出して写真を撮る。

松本駅で駅弁とおつまみとビールを買い、特急電車に乗車。

途中電車が鹿と衝撃(衝突ではなく衝撃)というアクシデントがあり、
予定より30分ほど遅れて新宿に到着。
10:30

それでも、渋滞に巻き込まれてピクリともしないバスの帰路よりも
よほど精神衛生上はよろしい。


いろいろと思いだしながら、ビールをよく飲み、
課題(おもに靴ずれ問題)も見つけた蝶が岳でありました。


2014/09/hittaka@desk

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