秋の北アルプス 裏銀座縦走 山中3泊4日の二日目。
例によって寝付きは良くなく、あまり眠れなかったが、
不思議なもので、横になって静かに目を閉じていると
それなりに疲れはとれてしまうようだ。
変なストレスもないからだろうな・・・。
2時半起床。
初日の登山を終えて、体の異変はなし。
今日も登山は続けられるようだ。
テントの中でもぞもぞと身支度をし、
朝食をとる。
湯を沸かし、スープを作る。
今日は、ミネストローネ。
そこに増えるワカメとドライ野菜入れる。
クラッカーを一袋崩して入れ、ふやかして食べる。
インスタントのカフェオレを入れて飲み、
ストーブ類、食器類をかたずける。
寝袋をたたみ、テンとマットや枕をたたむ。
暗闇の中でテントを撤収し、
最後にはきたくない靴をはく。
靴ずれと今日も1日付き合うことになる。
「悲しいお知らせがあります。」
と、唐突に隊長。
冷え込みの中、テントの中で腕時計を外していたら
一晩でバッテリーが消耗してしまった様子。
今回、隊長はバッテリー方面に難ありの相。
タイムキーパーを仰せつかり、あらためて、
暗闇の中でヘッドライトをつけ、道を探し出し、本日の歩みを始める。
暗闇の中、東の空が白み始める。
この世の中でもっともいちばん美しい時間。
稜線上に出る。
野口五郎岳を目指す。
日の出(5:38)
北アルプスに朝が来る。
槍ヶ岳が見える。
昨晩の寒波から逃げそびれてしまった小鳥。
日が差す。
日の温かさを感じながら歩く。
野口五郎小屋が突然現れる。
野口五郎小屋。ここで小休憩。
CC.レモン500mlを買って飲み干す。(8:00)
稜線上を再び進む。
槍ヶ岳と笠が岳を見ながら進む。
野口五郎岳は案外のっぺりした山でした。
但、北アルプスの山々を望む眺望はサイコーです。(8:28)
雲ひとつない。
気分よく進む。
真砂分岐(9:12)
槍ヶ岳が近づいてくる。
隊長のテーマは、i-phon5でどこまで撮影できるか!?に変更。
裏銀座をお地蔵さんに見守られながら進む。
車沢乗越(10:35)
野口五郎岳から水晶岳の後半、難易度が上がってくる。
気が抜けません。
上り下りをくりかえす。
隊長はの足取りは1,5倍くらい早い。
水晶小屋についたら、お昼にしましょう。カレー食べましょう。
そんな言葉に奮い立たされて、小屋までもうひと踏ん張り。
小屋に到着。(11:55)
休憩できる。荷物を下ろせる。靴を脱いで一息入れられる。
お昼が食べられる。
今来た道を振り返る。
長かったなぁ・・・・がんばったぞ。俺。
歩き始めてから、8時間近く経っている。
お昼には、カレーではなくて(メニューになく)
名物力汁をいただく。
味噌仕立ての汁におもちが二切れ入ってます。
絶品!!!
一休みして、荷物をデポして、水晶岳を目指す。(12:30)
15kgの荷物を下ろすと、なんと身軽なことか・・・。
隊長。登頂。
無事、水晶岳制覇2986m(13:05)
水晶岳からの眺望。
水晶岳から下山。
小屋で再び15kgの荷物を背負って、三俣山荘を目指す。
水晶を目指す人たちは、皆小屋周りに大きな荷物をデポしていく。
デポ!サイコー!!(14:00)
ガレ場を歩きだす。
三俣山荘まではおよそ2時間の予定。
水晶小屋に留まるプランもあったが、ツアーが入っていて断念。
三俣山荘のテント場は素敵だとだれもが言う。
テントで気ままに過ごしたい。
もう2時間歩いて、自由を手に入れるのだ。
ワリモ北分岐(14:40)
岩苔乗越(14:50)
ここからしばらく沢沿いを下っていく。
楽勝ムードを予感するが・・・・
朝4時過ぎのスタートから10時間が過ぎ、流石に足に来ているか・・・。
ペースが明らかに落ちてくる。
気休めに野の花を撮ってみたりして・・・。
澤に流れる清水とその音はすがすがしいが、
道は複雑でメンドクサイ。
小休止に清流の水を飲む。
黒部川の源流。
隊長は、ハイドレーションと水筒に2.5リットルゲット。
重い重いと言いながら、どこか楽しそうである。
余裕綽々ですなぁ・・。
下りきって、今度はテント場に向かって登っていく。
あまりのペースダウンに、作戦変更しましょうと、、水はあきらめ、
自分の荷物をいくらか隊長が引き受けて担いでくれる。
テント、マット、コンロなど、およそ2-3kg・・・・・ありがたい。
ほら、黒部川源流の証。
すぐそこかな。と思っている小屋がなかなか見えてこない。
14時に水晶小屋を出て、2時間のコースタイム。
16時到着目標を17時にし、17時半に変更する。
サスガに気持ちは焦るが、脚はなかなか動かない。
隊長は2倍速でさきに進み、
戻ってきて荷物を丸ごと引き受けてくれる。
ありがたい。・・・というか、情けない・・・というか、助かっちゃう・・・。
しかし、隊長、サスガっす。(16:40)
テント場に着いたのはなんとか17時半ころだったかな。
もう、へとへとになってこの日のこのあとの写真はゼロ。
暗闇になる前にテントを設営。
ここは周りに流れる清流から水をひいていて、タダ。
ヘッドライトを点灯して夕食。
隊長が小屋まで行ってビールを買ってきてくれる。
いやー、しかし、歩いた歩いた。
大変だった、つらかった、というよりも、
テント場になんとか明るいうちにつけて良かったという
安堵感の中にいつまでも浸っている夜でした・・・。
2014/06/hittaka@desk