ハングタイム・ライターズ

何も見ない日はないのです。何も思わない日はないのです。

ニシグチtenkoノリコフィルムラッシュ

フィムラッシュ【モテキ】

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え、今さら?!な感じですが、誘惑に負けて観てしまいました。
この手の映画は見るまい、と思って来たのだけど、なんでかね~、
この「ご利益感」満載のポスターについつい見ないで済ませられない
オーラを感じてしまったのです。

ストーリーも音楽もこの監督、たぶん、同世代。
大江千里とか、TMネットワークとか、ジュディマリ、スチャダラ......
たしかにテレビで連ドラやってた時から噂は聞いていたけれど、
匂いが「バブル」時代を感じさせ、【多幸感】に溢れています。

こうゆう映画、今さらどうのこうの言う必要はないですね。
一言。

面白かった!

おバカな話なのに、俳優の芝居がとんでもなく良かった!

特に長澤まさみ。
この人いろいろ言われすぎてるけど、同世代女優(宮崎あおい、蒼井優、
上野樹里、新垣結衣、etc...)と比べても、芝居は上手い!、
いや美味い!と言っても良いと思います。
森山未來がちょっとキモイけど、キモイことがテーマだったりするので、
それもグッジョブ。

これぐらい、ハートがこもってて「ベタ」と言うのが、きっと日本人の
スィートスポットであり、ツボを良く知る監督&プロデューサーの
手腕なのでしょうね。

いや~しかし、20代後半から30代そこそこって時代、
みなさん、どうしてました?
楽しかったねえ、確かに......。
と回想してるより、今もハッピーに遊んでいたいものです。

ヒットする理由がよくわかる映画です。

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フィルムラッシュ:【ヒミズ】

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園子温、自由で良いね。
そして自分の限界を決めないとこも良い。

それを越えて、染谷将太がすごい。
壊れそうで壊れない。
死にそうでいて生きる渇望に溢れている。
虚無の底に未来を感じる。

正直、相手役の二階堂ふみの顔が何となくうざくて、
どこか宮﨑あおいの親戚?と思いながら、
これがあおいちゃんだったら最高なのに
と思いながら見たけど...............。

激しく暴力的で破壊的で、偏差値低くてムカムカして、
あんな奴らとは一生関わりになりたくないし、
なっていない自分にホッとしたりして、
それでいてなぜか胸が鷲掴みにされる。

教科書のない道をひたすらに貫いた映画。
1月14日公開。

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フィルムラッシュ:【マネーボール】

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メジャーリーグ1、弱小&貧乏球団を、今まで誰も見向きもしなかった
データ分析を駆使して負けない野球チームを組織、見事常勝軍団に押上げた
実在のゼネラル・マネージャー、ビリー・ビーンの偉業を描いた映画。

ブラッド・ピットが自らプロデューサーとして参加、
映画化しているところがおもしろい。
「この物語をやる必要がある」という思いに駆られてないと、
プロデューサーなんてできないもん。
まして、主演。失敗したら自分のせい&お金も戻ってこない。
こうゆう覚悟の元に作られているせいか、
ブラッド・ピットがすごく人間味に溢れていて、
初めて「こいつ好きだ」と思わされた。
今まで何となく芝居におふざけ感があったけど、
地に足をつけた男の話として何だかジンワリしてしまった。

周りの女優陣も大して美人じゃないし、子役もしかり。
けれど、それがリアルで娘の歌を聴いてる親父のピットがすごく良い。

実際は野球のデータ解析に一役買ったコンピューターオタク風の
若者のおかげってとこもあるし、
いくらデータがあるからといってここ一番で本当に実力を発揮できるか、
なんてやってみなくちゃ分からない要素がたくさんあって、
どこまでビリー・ビーンの業績とし
て称えていいのか分からないけど、でも、
「現にこうして闘った男がいた」ということを
お話として楽しめただけで無駄じゃない2時間。

ある意味、映画としてのお手本を見た気分。
大人の映画はこうでなければ、と思う。

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フィルムラッシュ:人生、ここにあり!

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イタリアには精神病院なるものがありません。
それは、なぜか?
その答えは、この映画、なんと実話を元にしたお話にあります。

精神病院と言えば、とりあえず隔離して人に迷惑かけんなよ、
的な扱いで一丁上がりとされている人たちが収容されているイメージ。
ところが、イタリア人とはさすがに奇抜な民族性で。

「誰でもどこかオカシくて、必ず何かを持っている」

という思想のもと、あんたらでもできることがある、と仕事を「作り」、
「結果を出す」という至極単純に見えて、ほとんどの人が挑戦しようと
しなかった事をやってのけた人たちのお話です。

どんな仕事で何をやったかは別にして、世界中、誰でも思う事は
「仕事がある」=「生きる」ことに繋がる事なのだなあと言う事。

ここらで自分の仕事について、立ち止まって考えたいなと思わされる、
ハッピーな映画です。
そして、人間であることの哀しさや可笑しみなどについてもね。

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フィルムラッシュ:天国からのエール

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バンドに夢をかける高校生たちのために私財を投げ打って
スタジオを作り応援するとともに、人生に必要な事を教え
てくれた実在の男の物語。

初監督、初プロデューサーがタグを組んだ今作。
プロデューサーがちょっとお知り合いだったりするもので、
フィルムラッシュも控えめか......というとそんなわけはない。

阿部ちゃん演じるお弁当屋さんは、とっても良い人、熱い人。
演技も泣けちゃう所があったりしてよく撮れてます。
でも、高校生たちがロックバンドっていうか
アイドルバンドなミュージックで、桜庭ななみよぅ...って感じ。
ギターの男の子が松潤みたいでカッコ良くて、
できれば彼で見たかったな、高校生パート。
物語もギターの子の苦悩、というのが冒頭に出てきたりして、
「オッ、こいつが第2の主役か?」と期待できたのだけど、結局、桜庭ななみ。

かわいいですよ、彼女。
デビューしたとき、サイン第1号、くれたよ。
でも、なんかそぐわない。
そう、ロックバンドには持ってたい「反骨」が見えないんです。
どっか、媚びてる。
ギターの子の方がバンドやってやる!という気迫が伝わってきます。
キャラ設定がどうこうという以前の、
本人がもっている資質のようなものだと思うけど。

ストーリーも実話をベースにしているという前提があるにせよ、
やっぱり「映画にするならでは」の人間ドラマを見たいなと思いました。
「大人がだらしないから、うちら苦労してんだよ」
という子供の叫びを感じて立ち上がった大人と、
大人の想いに素直になれなくて反発する子供。
そういうところがぶつかり合いながら一つの形になっていく、
いう過程がどっか弱くて、というかほとんどなくて、
聞き分けの良い子供に大人ががんばって手を貸しちゃう、
そんでそれにありがたく乗っかりました、というバンドがプロになれたところで、
良かったな、うれしいよな、とは思えないのです。
大人の事情や大人の思いを、大人の間だけで語ってしまってるのも、もったいない。
奥さん役のミムラの見せ場も必要だったのかもしれないけど。

阿部ちゃん演じる男がどんだけのことをしたか、
そりゃもう、まねできない、という事実は伝わります。
モデルとなった仲宗根さんに、合掌。