ハングタイム・ライターズ

何も見ない日はないのです。何も思わない日はないのです。

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Life with Wine#4:ヌーヴォーなワイン【ウンチク編】

11月18日(木)、今年もヌーヴォーが解禁日を迎えました。
みなさんご存知の「ボジョレー・ヌーヴォー」ですが
「ボジョレー」とは、フランス・ブルゴーニュ地方の南部にある地区の名前で、
「ヌーヴォー」とは、「新酒」の意味。
新酒のことを「プリムール」と呼ぶこともあります。
ボジョレー地区以外でも新酒はつくられます。

フランスの新酒解禁日は毎年11月の第3木曜日と法律で決められています。
この日より前の販売だけでなく、翌年8月31日以降の販売も禁止されています。
これは「ガメイ」というぶどう品種が、長期熟成に向いていない品種だからです。

そんなブルゴーニュ地方の早飲みワインを、バブル全盛期のころに、
お洒落でトレンディ(死語?)な飲み物かのようなイメージを植え付けたのは、
「ボジョレーの帝王」と呼ばれるようになった
醸造家ジョルジュ・デュブッフ(George Duboeuf)氏と、
広告代理店電通の巧みな「仕掛け」であったそうです。

ちなみに、ドイツの新酒解禁日は、11月1日、イタリアは11月6日、と
フランスより一足早く解禁日を迎えます。
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さて、今年のヌーヴォーの仕上がりはいかに!?
【実践編】につづく。

2010/12/06/saoriya

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Life with Wine#3:みんなのセレクトワイン

先日のワイン会に、友人たちが持ってきてくれたワインとお料理を、
ほんの一部ですが紹介しちゃいます。

◆PRAEPOSITVS Silvaner 2008
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イタリア/トレンティーノ・アルト・アディジェ州のシルヴァネール。
珍しいですね!すっきりした酸味が食欲をそそります。

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一品一品丁寧につくられた、色とりどりのアンティパスト。

◆PAVILLON BLANC du Chateau Margaux 2003
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フランス/ボルドーの5大シャトーのひとつ、シャトー・マルゴーの白。
ソーヴィニョン・ブランのグレープフルーツの果実味と
樽からくるナッツの焦げた感じ。栗のようなニュアンスも。

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栗のショートパスタとの相性ピッタリ!

◆ANTHEM Pinot Noir
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ニュージーランド南島/セントラル・オタゴのピノノワール。
小さな赤い果実がギュッと凝縮されていて、とってもチャーミング!
ニューワールドのピノをなめてました。。。

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白身魚のムニエル、トマトソース。

◆LUCIA Bortolusse 2004
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フランス/ボルドー地方サンテミリオンのメルロー。
この季節にふさわしい、「せつない」味わいの1本。

◆BAROLO Rocche dei Manzoni 1997
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イタリア/ピエモンテ州のネッビオーロというぶどうからつくられる
バローロは、「ワインの王であり、王のワイン」と呼ばれています。
熟成感たっぷり、グラマラスな熟女といったかんじでしょうか。
食後にゆっくり味わいました。

次のワイン会が、なんとも楽しみであります♪

2010/10/28/saoriya

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Life with Wine#2:ワイン会にお呼ばれのワイン

ワインスクール仲間11人で、久々のワイン会。
渋谷区神泉にあるオーストラリア料理のお店 "Arossa"にて。

http://www.pjgroup.jp/arossa/

ワインは各自持ち込みスタイルで。
お店にもよりますが、通常1本1000円くらいで持ち込みが可能です。
持参するワインを選ぶ時間は、ワクワクしてしまいます。
今回選んだワインは、Hung Time WritersのTrattoria Dal Piattoさんから
いただいたイタリア・トスカーナ州の1本。
敬意を表して、下記にテイスティング・コメントを。


◆Brunello di Montalcino D.O.C.G Fattoria dei BARBI 2003
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◆原産国:イタリア トスカーナ州 シエナ県 モンタルチーノ市 
モンタルチーノは、シエナから約40km南に位置する城壁に囲まれた町。
◆品種:ブルネッロ(サンジョヴェーゼ・グロッソ)100%
中部イタリアを代表するぶどう品種サンジョヴェーゼのなかでも、
モンタルチーノ周辺で栽培されるサンジョヴェーゼ・グロッソは
「ブルネッロ」と呼ばれる高級品種。

◆外観:エッジはオレンジががったガーネット色。ほどよく熟成している。
中心部は濃く、複雑な色調。ディスクは厚く、粘性も高い。
◆ 香り:黒いベリー系果実の香りと熟成香が顕著。
樽香もほどよく感じられ、エレガントで複雑な香り。
ブラックベリー、ダークチェリー、カシス、プラム、
腐葉土、なめし皮、きのこ、コーヒー、バニラ、黒コショウなど。
「カブトムシがいる木の下の石を裏返したときの香り。」と友人がコメント。
◆味わい:エレガントでスパイシーな濃いブーケ。
熟成によるタンニンがキメ細やかに溶け込んだフルボディのワイン。
あたたかみや複雑性を感じるバランスのとれた味わい、
長い余韻がこのワインのポテンシャルを物語っています。
もっと年を経ると、さらにエレガントで気品のあるワインになりそう。
まさに、「ヴィーノ・ダ・メディタツィオーネ(瞑想にふけるためのワイン)」。

◆アルコール度数:13.5%
◆適温:18-20℃
◆相性料理:ローストした肉料理やジビエ料理、
チーズなら、熟成したパルミジャーノ・レッジャーノやペコリーノ・トスカーノなど。
ワイン会では、ローストポークに合わせました。
相性抜群、なんとも素敵なマリアージュでした。
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おいしい料理とおいしいワイン。
1年半一緒にワインを学んだ仲間との尽きないおしゃべり。
みんなが厳選して持参したワインについては、かなり真剣に語り合いました。
11人で13本のワインをすっかり飲み干し、帰り際には
お店の方からも、「とっても楽しそうでしたね」と言われてしまいました。

2010/10/25/saoriya

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Life with Wine#1:お祝いの日のワイン

つい先日、日本ソムリエ協会主催
ワインエキスパートの合格発表がありました。
8月23日の一次試験(学科100問)
9月20日の二次試験(口頭試問15問/試飲4種)
を経て、晴れてワインエキスパートに合格することができました。

これを機に、"Life with Wine" をテーマに、
ワインのあるちょっとステキな生活や
ワインから感銘をうけた事柄などを綴っていきたいと思います。

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Life with Wine #1: お祝いの日のワイン

Dom Perignon Rose 1996

合格のお祝いに、といただいたドン・ペリニヨン・ロゼ。
通称「ピン・ドン」。

フランス/シャンパーニュ地方ヴァレ・ド・ラ・マルヌに位置する
アイ村の特級畑で造られるピノ・ノワールが、
素晴らしい成熟をなした年のみに造られます。

外観は、ロゼらしい鮮やかなピンクの色調は見られず
しっかりと熟成を経たオレンジがかったグリ色は
まるで夕焼けのような印象。
グラスに注いだ瞬間にキメ細かい泡が
糸のように立ち上がります。

香りは、シャンパーニュ特有のパンのような香ばしい香りに加え
なめし皮のようなしっかりとした熟成が感じられる複雑な香り。
ピノ・ノワールという品種がもつ、
カシスやラズベリーの赤い小さな果実香が
ギュッと凝縮されていますが、
フレッシュな果実ではなく、ドライフルーツの印象。
樽熟成からくるヴァニラの香りや、
コショウのようなスパイシーなニュアンスも。

口に含むと、キメ細やかな泡が舌先を心地よく刺激し、
鼻に抜けるようなふっくらとした果実の香りと、絶妙な甘さに至福の喜びを感じます。

名実ともに、ロゼ・シャンパーニュの頂点を極める1本。
みやじ豚の生ハムとのマリアージュも絶品でした。

2010/10/19/saoriya

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