ハングタイム・ライターズ

何も見ない日はないのです。何も思わない日はないのです。

hittaka@desk

下川博:「弩」

hidekichi201211.JPG
特技というわけではないけれど、
ときどき人から、虫や生き物を見つけるのが、
うまい、早い、といわれることがある。
視界の中の風景に「むむ・・なんかいる!」と
察知するのである。
じっと目を凝らすと、ほら、やっぱりいた。となる。
ほらカニがいた。鳥がいた、カマキリがいた、
ヤモリがいた、ヘビがいた、セミが羽化してた・・・となる。
良く見つけるよね。・・・となる。

ところで、
シゲさんのイラストにたいしてもそうである。
本屋の前を通り過ぎる。
街中を歩いている。
書棚の中に、看板に、ポスターに
シゲさんのイラストがあると、
前を見て歩いていても、
「むむ・・・シゲさんのイラストがある」と察知することになる。
前後左右を見渡していると、やがて視界の中のどこかに潜んでいた
シゲさんのイラストを見つけることになる。

今通り過ぎた風景のどこかに、シゲさんのイラストがきっとある・・・。
その察知が先で、
何度か行き来しているうちに、やがて発見するのである。
たとえば西永福の駅前のラーメン屋さんのイラストもそうでりました。

ひとはけ、ひとはね、筆の軌跡、墨の動きの独創が
反応するんでしょうね、センサーに。

私の脳みその中で、
シゲさんのイラストの存在を世の中に見つける作業は、
風景の中の擬態した生物を見分ける力と似てるんだと思います。

2012/11/08/hittaka@desk

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