グラフィックでがんばってるポスターを見ると、
ちょっと嬉しくなる。
インターネットの普及で、ケータイの普及で、
すっかり交通広告の影が薄くなってしまったからか。
「グラフィックデザイン」の素晴らしさと大切さは変わらない。
いいものは、やはり、いい。
丁寧な制作にかかわる人間が少なくなればなるほど、
残された存在が貴重になって行く。
情報が速くなればなるほど、
情報が多くなればなるほど、
容易には捨て去れない、見逃せないクリエイティブが
相対的に際立って浮き彫りにされていく。
最先端を追いかけていけばいくほど、
最後には取り残されてしまうんではないかという錯覚に陥ることがある。
ケータイ画面を常に覗き込んでいる車内の乗客達を見ると、
ときどきそんなことを思うことがあるのだ。
容易に手に入れたものは、容易に失われていく。
問題なのは、それを自覚していないことであったりもする。
無人島にただ一つのものをもっていくとしたら?「ケータイ」
などと言わないように、ナイフで木を削ろう。
2012/02/14/hittaka@desk