パッキングしたザックをしょい込み、
新宿駅西口ヨドバシ前高速バス乗り場に集合。
21時30分発の深夜高速バスで山に向かう。
集合場所に集合時間にきちんと来ることが最初の一歩。
5分前はちょっとギリギリすぎだね。・・・反省。
山専用のバスではなかったので、車内は消灯されず。
耳栓しようがアイマスクしようが、やはりあまり眠れず。
大切なのは、それをあまり気にしないこと。
途中のターミナルで朝食用のサンドイッチとおにぎりを調達。
バスは深夜一時に駒ヶ根に到着。
木曽駒ヶ根は雨。レインジャケットを着る。
バス停から歩いてJR木曽駒ヶ根駅へ向かう。
駅構内でステーションビバークという名の野宿。
おのおの居心地のよさそうな場所を見つくろって
マットを敷いて仮眠をとる。
なんとなく人の気配や光や虫や風が気になる。
2時間くらいは寝たかな。・・・それで良しとする。
4時ころ、もそもそと朝飯を食べる。
5時にお願いしておいたタクシーが迎えに来る。
約50分ほど走りロープウエーの駅へ。
係の人も誰もいない明かりも付いていない駅に一番乗り。
始発のロープウエーに乗りこむ。
6:30
雨だねぇ・・・。視界が悪いねぇ・・・。
人は見ればわかることを口に出して確認する動物なのです。
ザーザーと音を立てて振る雨のなか、
日本で一番高い場所にあるとうたう駅に到着。
ま、こんな天気だし、急いでもねぇ・・・。と
まずはコーヒーブレイク。
でも、いつまでもこうしててもねぇ・・・と出発。
7:30
千畳敷を歩く。
この天気だから人は少ない。
徐々に山の角度が高まっていく。
徐々に緊張感が高まっていく。
徐々に心拍数が高まっていく。
徐々に体温があがっていく。
振りかえるとこんな感じ。
ナイロンのレインコートの人や
ビニール傘の人もいる。
大丈夫だろうか。
8:20
50分ばかり歩いて乗越浄土(のっこしじょうど)に到着。
一息つく。
雨だなぁ。
見晴らしないなぁ。
これからどうするかなぁ・・・。
それぞれの思いが交錯する。
ま、ここでこうしててもね。
攻めるとこ攻めちゃいましょうか・・・。
とデポして次へ。
「デポってサイコー!」
10kg越えの荷物を下ろした身軽さで伊那前岳へ。
2883 m
やっぱり見晴らし悪いねぇ・・・。
おっ雲が切れた。
そんなことで盛り上がる一行。
人はどんなことでも盛り上がれる。
デポした場所へ戻り、再び荷物を背負い、歩き出す。
中岳を過ぎ、駒ケ岳山頂荘到着。
10:00
雨だねぇ・・・。
どうする?
小屋に留まる選択肢もあるよ・・・
そんなことを話し合いつつ。
ちょっと小屋の様子を見てくるよ。
と隊長のいない間、じっと地面を見るT隊員。
俺はなぜ今ここにいるのか・・・。
修行の時間はさらに続く・・・。
ま、ひとまず張りますか。
ということになり、テント設営。
高く積まれた石垣が風の通り道であるテン場を物語る。
隊長の寝床はツエルト!
さらに楽しい酒盛りを夢見てタープを張る隊長とT女隊員。
隊員各自テント設営。
荷物やテント内をいかに濡らさないか・・・。
工夫するけど、やっぱりちょっと濡れるね。
ひとまず設営したテントで一休み。
雨の降る日のテントへの出入りが難しい。というか、メンドクサイ。
前室がもっと広ければいいのに・・・。
しかし、
テントの中は想像以上に静かで温かい。
2、30分ほどもしないうちに
とりあえず攻めるとこ攻めちゃいましょう。
と言う内容の方針決定の声。
脱いだ雨具と靴を再び身につけ
今回のメインイベント駒ケ岳を目指す。
いやぁ、着いたね。
12:10
おぉ、駒ケ岳2956m登頂の記録を残しておこう。
旅の無事をお参りしておこう。
さて、展望も望めないし、帰りますかね。
そうだね、酒盛りだ酒盛りだ!
外は引き続き雨。
タープは張ったもののそこで宴会できる状況になく・・・。
駒ケ岳山頂荘にて酒盛りへと方針を変更。
そりゃぁそうだ。それが正解だ。
休憩料ひとり¥300。安い安い。
隊員が宴会の準備を進める間に
隊長はツエルトの上にタープを移動しているとのこと。
13:30
比較的ライトトレッキングゆえの充実した宴会計画。
まず、冷えた体を温めようと
チリコンカンスープを煮込む。
ホットウイスキーを飲む。
缶ビールを何本か開けた後、再びウイスキー。
最後は日本酒。
日本酒700mlを荷揚げしたが、1Lでもよかったなと隊長。
スープで体をあっためた後は炒め物。
オリーブのスクランブルエッグ。
生卵をここまで持ってくるのにも
知恵と工夫があるのです。(by隊長)
料理のできる男子はモテルというのは貴重である。
ここでは隊長とT隊員が料理男子
ほらこうしてこうして・・・うまそうでしょ。
確かに!
うまし!!!
2品目はイワシの缶づめにトマトピューレ。
たっぷりのパルメザンチーズをふって
仕上げにオリーブオイル。
うまし!!!!
*****
4時まで宴会は続き、
小屋に泊まっている宿泊客に場所を受け渡す。
狭いテントに戻っても長い夜が待っているだけなので、
ストーブの周りに場所を移動して話が続く。
湿った手袋を乾かしながら、靴下を乾かしながら、
ジャケットを乾かしながら・・・8時を過ぎて、
テントに戻る。
小屋を出るときは雨上がって霧がかった状態。
気温もさほど下がっておらず、ちょっと安心。
テントの中のシュラフに体を滑り込ませ、
ストーブで暖まった体のまま、ほどなく就寝。
雨音に目が覚める。
よく寝たな。と思うも時計を見ると12時半。
天気も悪そうだし、ゆっくりと出ましょう。
と7時出発の予定だったので、
まだ先は長い。
断続的にウトウトと浅い眠るに落ちるも
徐々に強まる雨と風に目が覚める。
たしか耳栓があったなぁ、と暗がりのなか手探りで耳栓。
これは結構いい効果ありました。
******
5時。
およそ10~15mの風雨。
意を決して撤収。
テントの中で手順をシミュレーション。
細々片づけをし、枕をたたみ、シュラフをたたみ、
マットを畳む。パッキングをし、
雨具の準備を完璧にしてから靴を履き
防風雨の外に出る。
ザックカバーをしたザックはテントの中に。
荷物が濡れるのを防ぎ、テントが飛ぶのを防ぐ。
まずテントのポールを抜く。
ペグを抜き、ロープを外す。
ポールとペグを収納する。
飛ばされないようにおさえながら、
テントの中からザックを取り出し背負ってしまう。
強い雨と風。
テントはその場で畳もうとせず、
ひとまずレジ袋にざっくりと取り込んで小屋に向かう。
6:00
隊長がすでに小屋でコーヒーを飲んでいる。
聞けば強まった風雨でタープ、ツエルトが崩され、
3時半に早々に撤収したとのこと。
晴れていればいつもはテントの中でとる朝食を小屋でいただく。
ストーブがついていて暖かい。
スープを作り、そこに
乾燥ワカメと乾燥野菜とクラッカーを放り込む。
カフェオレを作って飲み、
落ち着いた後でざっくりと取り込んでもってきたテントを
改めて畳み直してザックの中にしまいこむ・・・。
*****
7時。
暴風雨の中で初めてのテント撤収をしてきた
T隊員とT女隊員が小屋にやってくる。
それぞれの一晩の物語を聞かせあう。
大変だったね・・・。とお互いをねぎらって、
さ、下山下山。
横殴りの雨。
大きなザックにあおられて、
強い風に体が持って行かれそうになる。
強い風が顔に当たる。
メガネが濡れて前が見えにくい。
緊張感を持っての下り坂。
大雨が沢となり山肌を下っていく。
ようやくコース終盤。
晴れていれば残されて咲いていた高山植物を
もっと観賞していたのだろうに。
スタート地点に到着。
登山の無事を神様に報告&お礼。
信心深いT隊員とほらもう行くよと健脚の2人。
いやぁ、大変だったね。
&オレもう、やだ。
・・・の図。
ロープウエーを下り、バスに乗り、帰路へ。
バスを途中下車し「こまくさの湯」温泉に入る。
温泉施設で飯を食べビールを飲む。
温泉&ビール
これが登山の大きな目的の一つ。
(ホッとしすぎて写真を撮っていない)
帰りの行程の確認をしつつ、
再びバスに乗って一昨晩野宿したJR駒ヶ根駅へ。
駅で身支度を整え、パッキングを整え、
電車でのお楽しみの買い出しをする。
特急あずさの岡谷からの座席取りがうまくいかず、
甲府で乗り換え。
始発の特急でうまくボックス席が取れて
かえって楽しい旅路となりました。
いやぁ、しかし、暴風雨の中の山行。
これはこれでいい勉強と体験になりました。
雨の中でのテンパク。
設営と撤収。
雨の中での行動。
雨に濡れない着こなし。身のこなし。
準備とシミュレーション
まぁ、でもアクシデントがいい思い出になります。
(俺はね)
hittaka@desk