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Tanima K/I

『 037 』

話、少し前後します。

昨日お話したランチャ・デルタ S4がグルッペB用に
発表されたのが1985年。

その3年前に4駆の時代になりつつあるラリー界であえて2駆
で勝負に出たのがランチャ ラリー037。

ベースとなったのはランチャ・β・モンテカルロ。
外見デザインは037と良く似てます。
それもそのはず、デザインは同じピニンファリーナですもの。

で、037ですがシャーシデザインはイタリアのダラーラ。

ここからが少しややこしい。

エンジンはフィアットの傑作131ラリーをアバルトがチューンして搭載。
037ではスーパーチャージャー&ターボで武装。
搭載はミドシップ、後輪駆動(これも131で経験済み)。

url.jpg
*ピニンファリーナ・デザイン。美しい(写真の固体は日本生息)。
 当時グルッペB用出場可能一般販売台数200台。
 今現在、結構日本に輸入され生息してるようです。
 1990年代初頭日本での販売価格(中古)がたしか1300万円くらいだった。
 購入を真剣に考えたおバカな時期もあったなー。
 ワークスカーはとんでもない値段でしたが・・。

本気のワークスカーは当初FRPだったボディ(車重1150キロ)を
カーボンケプラーにかえて車重980キロ台に!。
車重は最大のチューン!。この車の映像は前に動画で紹介しましたよね
(このカーボン・ブァージョンはぼくも最近まで知りませんでした)。
恐るべし!アバルト。


ラリー 037のこの番号はアバルトの開発番号SE037に由来しています。
ちなみにこの037とS4にはランチャのラリーカー(フルビア以降)には必ず付く
はずの「 HF」と言う文字、ステッカーがどこにも見当たりません。
これはアバルトとフィアットの本気が表れていたからだと推測するのは
ぼくだけでしょうか。

次の世代のデルタ・インテグラーレのラリーカーには「HF」は
復活するんですけどアバルトの文字は消えたのでした。
関係はしていると思われますけどね。


謎に満ちたチーム・アバルト。
それだからこそぼくたちはそのサソリの毒に犯されるんだろうか。

カルロ・アバルトの作り上げたフィアット・アバルトの値段が
すごい勢いで高騰してる。
本物の小さな巨人たちを目の当たりにするとそれも納得。
瞬間、毒に犯されてしまいます。


Today's bgm
Lancia Delta S4.. prototype
S4プロトタイプの非常に珍しい映像です。デビュー1年前。


井上亀夫  kameo a.k.a. prince of fool's