レビュー

考えるのではない。感じるのだとあのヒトは言った。

MOVIE

『幕末太陽傳(伝とも表記)』

『幕末太陽傳(伝とも表記)』
1957年 川島雄三監督

日本喜劇映画の金字塔。
いや、ぼくの中では凄い重要な日本映画です。
コメディー大好き!。 

(たしか一番最初に買ったのがコレ、もちろんVHS)
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(色んなパッケージが存在します。特典付きで)
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川島雄三は1918年青森生まれ。
今村昌平らと東宝から日活へと移籍。
ライバルとして切磋琢磨した仲だったみたいですね。
そもそも本作は今村昌平が仲にたたないと
誕生してなかった映画ですから。
川島が本作を製作するにあたり日活とモメ
飛び出して行ったのを引き戻したのが今村でした。
また本作の脚本作成にも今村は参加しています。
何本かの古典落語のストーリーを美味くミックスして
最高の台本が作られています。
今村昌平は目のつけどころ、まとめる力はすごいですね。
それますが、次回紹介する『ゆきゆきて神軍』の企画/製作も
今村昌平がやられています。

はち切れんばかりのエネルギーあふれる
明治維新5年前の品川遊郭街が舞台です。
やー、フランキー堺は天才コメディアンです。
そのテンポ、身のこなし、チャップリン級ですね。
なみいる日活の看板スターをしたがえて
完全に主役をこなしています。流石天才喜劇王!。

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(ポスター、すてき!)
フランキーは音楽のドラマーとして芸能界入りしていますが
落語の桂一門でもあります。
そりゃー、この脚本にはぴったりのはずですよね。
余談ですが彼は写楽の本格的な研究家としても有名です。

すべてがドンピシャ!。こんな映画はもう作られないでしょう。

川島雄三、1963年45歳で他界。

2010 03.26

井上亀夫 kameo a.k.a. prince of fool's