ハングタイム・ライターズ
何も見ない日はないのです。何も思わない日はないのです。
何も見ない日はないのです。何も思わない日はないのです。
7月の初めに予定していた蝶が岳ー常念岳は台風でお流れになった。
今回の7月後半の奥穂高チャレンジの序章でもあったが、
また再びの台風襲来である。
反時計回りのかつてないコースどりの台風である。
警戒を呼び掛けるテレビのニュースがひっきりなしに流れる。
中止か!?
というような、微妙な難しい判断の山行であったが、
大陸側の高気圧の勢力に押されて、台風の北上がおさえられ、
南側のコース取りをして東から西へと移動。
前泊しながら、直前に登る山を決めましょう。ということになった。
金曜日にバタバタと予定を決め、
土曜日の15時に赤羽で隊長と待ち合わせ。
南魚沼の宿で副隊長と合流のアラフィフ男3人衆の旅である。
アラフォーのJ隊長はどうしたか・・・
朝イチのぎっくり腰アクシデントで断念というニュース。
この神様の仕業は、はたして幸なのか不幸なのか・・・。
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こんな台風の中でかけるモノ好きは少なく。
スイスイのドライブであっという間の新潟入り。
隊長、帰りのおみやげの小玉スイカ買う。
コーヒーでも買いにコンビニへ。
虹は吉兆のしるしなのかい!?
前泊、素泊まりの名月荘。
副隊長と合流。挨拶。
気のいいおかみさんの対応。
晩飯は近所の食堂へ送迎。
盛り上がって生ビール3杯。
あれこれと山談義。
装備について、コースについて、天気について・・・。
写真は、副隊長のドローン。あした、飛ばせるか?
11時消灯。
例によって、寝不足であっても寝付きは悪い。
4時起床。
まったく同じ構図。
苗場山は雲の中ですね。
八海山にしましょう。
天気予報の精度も日進月歩である。
宿を後にし、移動。
ゴンドラの始発は8時。
往復チケットを買うか、片道か。
片道で迂回ルートだとすると、
車両を下に降ろしておかなければならないと、
隊長、副隊長、走る。
この判断、結果オーライ!
一本遅らせて、8:20発
ゴンドラに乗って700mほど上がる。
アーやっぱり、苗場方面は雲の中ですねぇ・・・。
八海山は霊山。
デカイ鳥居がドーン。
さ、出発。
8:30
八海山の神様、どうか無事に登山できますように。
スタートはね、こうしていつもおだやかにね。
4合目。8:40
八海山はこういう表示です。
4合半。大倉口分岐。8:50
さらにわしわしと男三人進んでいきます。
5号目通過。9:05
いい天気。眺めがよくなってきました。
台風で中止しなくてよかったね。
の一枚です。
さて、高度も上がってきて、難所もやってきます。
6合目、女人堂。9:25
ここで、小休止。
水を汲み損ねたので、グミで栄養補給。
5分の小休止で、再出発。9:30
霊山。八海山。ホラ貝ぶら下げた修行のおとうさんとすれ違う。
水場。
やばいやばい。
ちょろちょろと細い流れから、なんとか500mlほど水を汲む。
これは、反省やなぁ・・・。
7合目通過。
10:00
看板にでもこう言ってもらうと、多少気が収まります。
急登のクサリ場を登り切って、
なるほど、見はらし良し。
薬師岳。1654m
10:15
さらに、前へ前へと歩みを進めます。
千本槍小屋到着。10:20
ペットボトルの水を500ml購入。500円なり。
避けられた出費。
小休止。
行動食。固めたナッツをかじる。背景の看板には
「ここから先、上級者コース」とある。
そんな想定も覚悟もここではできていない。
さて、地蔵岳に向け出発。10:40
テーマ。写真を撮る人を撮る。
クサリ場。結構な角度。結構な距離。
不動岳。
10:45
なるほどね。
確かにね。
いくつかの難所を立て続けにやっつけてわかる
大げさではない、注意書きです。
こんな大岩を八つ乗り越えていくわけです。
霊山なるほど。
八海山。修行の場です。
ヘルメットが必要でしたな。
落ちたら助かりません。
次はあの岳へ。
ここからあそこへ橋渡ししてくれはしないのね・・・
なんてね。それじゃ、修行にならないね。
登ったら、下らなければなりません。
なるほど、修行な気がしてきました。
例によって、写真を撮る人を撮る。
この高度感と勾配感。伝わりますかね。
白川岳通過。11:10
ここが、何番目の岳なのか・・・。
クサリ場。登り下りを繰り返す。
細腕がプルプル震えてきます。
ここは、どこだ。
摩利支岳です。11:20
いやー、結構ハードでしたね・・・
なんて思ってるのかな?へっちゃらな様子の隊長、副隊長。
降ります。
そして、また登ります。
大日岳。11:30
お、これが、最後じゃん。
じゃ、昼にしますか。
風よけの岩の影でバーナーで湯を沸かす。
バーナー、最軽量の25g
時おり突風が吹く。岩の上。
昼飯はアンパンとシーフードヌードル。
さて、ドローンは飛ぶのか。
バビューン・・・!
行けるか!?どうだ!?駄目だ。安定しないわ!
さて、ぼちぼち行きますか。
12:20
なんだか、おっかねーなぁー。
「慎重に、頑張って!」
先に降りた隊長から声がかかる。
改めて、キケン注意!
あー、怖かった。
さて、どうして帰りますか。
引き返すのは、いやですよね。
(いやだ!いやだ!いやだ!いやだ!)
新開道の迂回路はこっちか。
12:30
下り始めてすぐは5連の垂直のハシゴを
いくつもいくつも後ろ向きに降りていく感じ。
しばらく写真が撮れません。
靴一足分の細道を岩にへばりつくように回り込んでいく。
一息ついて、振りかえる。
あのでこぼこをやっつけてきたわけです。
苦手な下り。
歩きだしてもすぐにおいて行かれる。
心配して、待っていてくれる隊長、副隊長においつくと。
「大丈夫ですか?」と声をかけられる。
「いやー、無理です」「限界です」「へとへとです」
泣き言を口にする。
液体酸素。アミノ酸を差し入れてもらう。
14:10
後一時間くらい歩いたら水場があるはずですから、
そこで少し休みましょう。
(あと、1時間かぁ・・・長いなぁ)
折れたココロの声がする。
七合目。カッパ倉。
14:10
森の中心で泣き言を叫ぶ。
孤独の下山。
アブが来る。蜂が来る。
くたびれて足が止まる。止まっていてもゴールは近づかないと
遅くても歩を進めたほうがいいと言い聞かせて足を運ぶ。
水場、水場と言い聞かせてあぁ、清流の音が聞こえないかな。
なんて思いながら、足を運ぶ。
森の中、下から隊長の声が聞こえる。
追いついたか。ようやく水場か・・・。
なんとかどうにか、たどり着くように合流
15:10
水場は枯れて、No water。
疲労とショックで愚痴にも拍車がかかる。
「あー、もう俺はだめだぁ」
「限界感じるわぁ」「日ごろの不摂生だわぁ」
「自信なくすわぁ」
あと、ここから先、下の駐車場まで1時間くらいか。
副隊長から、貴重な水、300mlほど分けてもらう。
もう少しだけ長く休みたく、二人に先に進んでもらう。
稲荷清水とは、名ばかり・・・
あぁ、うらめしや。
15:20再スタート。あとひと踏ん張り。
三合目。ようやく。
ここまできたら、もう遭難も滑落もなさそうです。
15:50
人工物が出てきたら、ゴールが近いってことです。
山道がアスファルトになって、
登山靴をサンダルに履き替える。
誰になんと言われようとも、俺は履き替えるのだ。
先に進んでいた、隊長、副隊長に合流。
「お。思ったより早いですね」
なんて言われると、ついつい、嬉しくなっちゃう。
16:30
ジャブジャブ流れる山水。
隊長に促されるように、
顔を洗い、口をゆすぎ、体を横たえる。
水を汲み、腕と首元に何度もかけて体温を下げる。
少しづつ水を飲む。
あー、終わったぁ。下りてきたぁ。助かったぁ・・・
生き返るぅ。(大げさ)
八海山を振り返る。
お散歩なんて嘘だ!
お散歩なんて言ってゴメンナサイ。
クルマを先に取りに行っていた隊長に拾ってもらって、登山終了。
さ、温泉へ。 五十沢温泉ゆもとかん
体中から水分搾り取られて、
体重は3キロくらい減ってる感じです。
隊長、副隊長にお礼のラムネソーダ。
そして晩飯は蕎麦屋へ。
流石にこの台風で出かける人は少なかったのか、
帰りの高速は、隊長いわく近年まれにみるスイスイ具合。
2時間余りで新潟県から赤羽に戻ってこれました。
そこからはお決まりのグリーンでの一人晩酌。
今回はハイボールとコーラを買って、
途中からコークハイにして飲んでやりました。
八海山。なかなかの難所でございました。
山は標高だけでは判断できません。
おみやげは八海山のスパークリング。
そして隣は、今回大変お世話になった
虫よけのハッカ油スプレー。
あー、疲れた。
あー、やりきった。
あー、鍛えなきゃ。
あー、摂生しなきゃ。
この苦労も、しばらくすると忘れちゃうんだよなぁ・・・。
そこもまた悩ましい。
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山行記録
・2013/09/22 北アルプス 五竜岳 2814m
・2013/10/13 北アルプス 槍が岳 3180m
・2014/03/16 赤城山(ツボ足)
・2014/09/06 北アルプス 蝶が岳 2677m
・2014/09/20 北アルプス 烏帽子岳 2066m
・2014/09/21 北アルプス 野口五郎岳 2814m
・2014/09/21 北アルプス 水晶岳 2986m
・2014/09/22 北アルプス 鷲羽岳 2924m
・2014/09/22 北アルプス 三俣蓮華岳 2841m
・2014/09/22 北アルプス 双六岳 2814m
・2014/11/02 八ヶ岳連峰 赤岳 2899m
・2014/11/02 八ヶ岳連峰 横岳 2829m
・2014/11/02 八ヶ岳連峰 硫黄岳 2760m
・2015/02/07 雲竜渓谷(氷柱)
・2015/08/29 中央アルプス 木曽駒が岳 2956m
・2015/11/01 八ヶ岳連峰 東天狗岳 2645m
・2015/11/01 八ヶ岳連峰 西天狗岳 2646m
・2016/02/06 阿寺山(スノーシュー)
・2016/07/10 北アルプス 燕岳 2763m
・2016/09/10 妙高戸隠連山 妙高山 2454m
・2016/09/11 妙高戸隠連山 火打山 2462m
・2017/07/02 南アルプス 北岳(肩の小屋)3000m
・2017/07/30 北アルプス 大天井岳 2922m
・2017/07/30 北アルプス 常念岳 2857m
・2018/07/29 八海山 八ッ峰 1720m