ハングタイム・ライターズ

何も見ない日はないのです。何も思わない日はないのです。

井上亀夫&Tanima

ヒヨドリ血風録

遡ること3日。
あれは愛犬八ちゃんの夜の散歩の時、
家のバイク置き場で蹲って動かない
ヒヨドリの子を発見。
怪我でもしているのかと捕まえてみると
ぼくの手に、血がべっとり!
片足が折れてぶらぶら状態。
とりあえず、ここではやばいと家に入れる。
骨折箇所からは依然と出血が。
どうしよ。

翌日、相棒が町の方に問い合わせるも
「保護はできないし、それも自然淘汰です」と
若い職員は言ったらしい。
県庁の方にも問い合わせたらしいが、そんなものなのか・・。
ヒヨドリくらいだと重要鳥類でもないし、そんなものか・・。
ここで我々は行動に出る、近くの動物病院をあたり
診察してくれるところを見つける。
早速、午前中病院に向かう。
親切な先生と僕とで折れた足に添え木をあてたり
軟膏を塗って治療していただく。
その後先生より
「このまま保護という形で県の方に届けるのなら
その先どうなるかは別ですが無料で引き取りますが
連れて帰られるのなら有料です」と告げられる。
話し合いの結果連れて帰ることに。
先生には無料で練餌やワームを提供していただく。
病院を出たところで「この行為はきっといいことを招きますよ」
と先生に言われえる。複雑・・。
治療時に現れた鳥飼のスペシャリストのおばちゃんに飼い方等教わる。
このまま、飼うのか・・。

★★

2階ベランダに八ちゃんのゲージに入れて出してみた。
すると、大変なことが。
何とこのヒヨドリの両親鳥が
近くの電線に止まってこちらをうかがっているではないか。
試しに相棒はゲージから出したらしい。
そうするとよちよち歩きで1メートルぐらいしか
飛べないこの小鳥に親たちは虫を運んできだした!そう。
すごいことです。親の愛って!
流石。
そのままゲージから出して、様子を見ることに。

★★★

外出から帰ってみると小鳥のヒヨドリは隣の犬走を飛び歩きしている。
デモ飛べない。上空から両親鳥が見守る。そんな状況でした。
こちらは先生に処方していただいた薬と、新鮮なものを食べさせたいと
近所の畑から青虫を採集。
どれどれと、近くまで見に行った僕に隣のおじいちゃんが
「なんか変な歩き方の鳥だなと見てたんです」という。

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・・・縁側を走るヒヨドリ。椹木をした足、大丈夫?

おじいちゃんは自身小鳥を飼ってるので
ちゃんとした観察をされてる。なので、実はと説明させていただき
5分くらいたって、視野からヒヨドリちゃんが消えた瞬間なんと
カラスに襲撃されくわえられ僕の目の前を通過しかかった。
瞬時に僕は「このやろう!」と怒鳴った、その瞬間ひるんだカラスの
口元からこの子がポロリ、と落ちた。
その退散していくカラスに両親鳥が体当たりするように攻撃!
スローモーションのように退散していくカラス。
目の前に落ちた小鳥を拾い上げ、もう一度、自宅の2階の
ベランダのゲージの中へ。
飛べるようになるまでしかたないのか、などと考える・・。
電線を見ると両親鳥がこちらを見ている。

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夕刻が迫るこの地での一瞬の出来事について思い返してみる。

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夜も薬と餌と水を与える。
お休み、また明日。

kameo@tanima

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