少し前の話・・・。
(ウルトラマンじゃありません)
Moebius - Le Monde d'Edena -
なぜか彼の名は、"エンキ・ビラル"と一緒に
昔からその名は知っていましたが、
作品は初めて読みました。フランスの漫画家、
"巨匠メビウス"の『エデナの世界』。
そもそも翻訳本が出始めたのはここ最近のようです。
彼は映画『エイリアン』『ブレードランナー』
『フィフス・エレメント』などの作品にも
美術デザイナーとして関わっていることでも知られている。
と調べたら書いてありました。
ブレランにも関わっていたとは知りませんでしたね。
で、この『エデナの世界』。
1983年に描かれた長編SFファンタジー漫画で(1983年でこの上手さ!)
もともと仏自動車会社シトロエンの依頼で書かれた短編を
シリーズ化したものだそうです。
内容は、主人公のステルとアタンのコンビが、
宇宙船でたどり着いたエデンの園のような
緑豊かな惑星で離ればなれになってしまい、
見知らぬ星で互いを探し合うというあらすじ。
(コピペ転載)
ネタバレで言うと、、最後は夢オチに近い感じで、
ちょっとガクッ、orz ときましたが、
このスタイルは後年のあらゆる作品にかなり影響力があったのではと。
クリストファー・ノーランの映画『インセプション』なんかも
"夢の多層化"というコンセプト自体、
かなり影響受けているように思います。
先のアメコミ、ジャスティス・リーグの
『KINGDOM COME』でも書きましたが、
日本独自の?コマ割りや展開に慣れているので、この"バンド・デシネ"
(フランスでは漫画をこう呼ぶ)の展開も最初ちょっと戸惑いました。
それでも"巨匠"と言われるだけあってその濃密な筆致と世界感に、
すぐのめり込んでしまいました。
前半は男女の区別がつかない主人公の2人ですが、読み進むなかで
ホルモン抑制剤を服用しているため性別差が現れていない、
と分かるSF設定。なにげに唸ります。
世界観もぶっ飛んでますが、その絵の完成度に驚くというか、、
1コマ1コマすべてが素晴らしい。。
大友克洋氏、今敏氏、、その影響力は計り知れず、、
知らず知らずにメビウスの亜流(というと失礼か...)を
読んでいたことが分かります。
思わず別の作品『アンカル』と
『ユリイカ』2009年7月号特集<メビウスと日本マンガ>の2冊を追加購入。
興味が湧くといろいろ調べずにはいられない。
、、それがOTAKUの特性だ!w