ハングタイム・ライターズ

何も見ない日はないのです。何も思わない日はないのです。

hittaka@desk

槍ヶ岳へ。・・・山をおりて、雑感。

goryuu 2013.JPG

なぜまた急にそんなことを。
と、驚かれたりする。

じぶんでも、ちょっと驚いているくらいだ。

そこに山があるから。というわけではなく、

最初は、単に興味本位。好奇心。小さな冒険心。
信頼のおける山の先達に誘われて、導かれて・・・。

退屈していたわけじゃないけど、退屈しのぎ。
暇ってわけじゃないけど、暇つぶし。

今は・・・、
発展的進歩を求めて・・・。と言えるだろうか。

「初心者」「未経験者」の立場に身を置けば、
つねに昨日よりも上達した自分に出会える。
向上した自分に出会える。

前向きに取り組む自分さえいればの話だが・・・。

欲望が満たされるということに人は喜びを見出すものだとすれば、
知識欲も満たされて、そんなことも副産物の一つと言えるだろうか。

本に書いてあったが、初心者だからといって、
軽い気持ちで登ったからといって、
山も自然も容赦はない。差別はない。

風は吹くし、気温は下がるし、天気は変わるし、日は落ちる。

まったく、油断ならない。

油断している普段の自分に、
油断ならない緊張感を与えに。
刺激を与えに・・・。


無事に帰ってくるか、楽しんで帰ってくるか、
つらい思いをするか、達成感を得られるか、
二度と行きたくないと思うか、また行きたいと思えるか、
すべては自分自身の反映と言える。

「自業自得」がギュッと詰まっている。
「善因善果 悪因悪果」が詰まっている。

無口になって山道を歩くとき、
一人テントの中でシュラフにくるまっているとき、
電波など届かない山のうえで、当然向き合うものは自分自身になる。
暇つぶしの相手は、自分の脳みそになる。

計画を立て、検証し、それを実行し、修正し、目的を達成する。
時間を計算し、整理整頓し、快適を求め、アクシデントに備え、
森羅万象を観察し、自然との、他者との距離と関係をはかる。

さびれていた体を見直す。
怠けていた筋肉や細胞や内臓器官が一体何事かと動き出す。
筋力が足りない。持久力が足りない。注意力が足りない。
辛抱強さが足りない。体幹が弱い。意志が弱い。

PCに向かって一日を過ごしていたときに感じる肩や首のコリがない。
15㌔のザックを背負って7時間歩くほうが、体は快適なのだ。

健常な内臓を取り戻せるか、神経組織を取り戻せるか。

次に山に登る時までに、一段レベルアップした体力を身につけているか。

心肺機能を高めるトレーニングを日常生活の中でするだろうか・・・。


自分自身によって、軽く自分自身が問われている。


2013/10/hittaka@desk

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