今日は西村農園リポート予定でしたが
昨日に続きウチの銀次郎の話を少々。
日本にはかって山間地を中心に
「地犬」とよばれる地方色豊かな犬が
多数存在しました。ほとんどが猟犬です。
それが大戦後には、わずか6種が残っただけでした。
秋田/紀州/四国/北海道/甲斐/柴。
上記のうち5固有種は特定の地域を指しますが
柴犬はその他の小型犬の総称のようなものです。
その中で山陰柴は鳥取の地犬、因幡(いなば)犬と
島根県の石州犬の交配で生まれたものとされてるんですよ。
ちなみに因幡犬は鳥取県東部のアナグマ猟犬。
石州犬は島根県西部の荷引き犬。
山陰犬の地域色が失われてゆく事態に強い危機感を持ち
調査に乗り出し、山陰柴犬の保存に生涯を
捧げられたのが故尾崎益三氏です。
氏のおかげで今日の銀次郎があるわけですね。
ウチの銀次郎は因幡犬の血を濃く残す山陰柴犬。
ピンと立った耳、凛とした立ち姿、3〜40ミリある体毛、
オオカミのような顔つき等が特徴。
一般の毛足の短い柴犬とは明らかに違います。
また山陰柴犬のルーツは朝鮮半島の大陸系。他の五種+他の柴犬は
台湾などの南洋系とされています。
うーむ、犬からわかる日本人のルーツ。
ぼくの大好きな「ルーツを探る」がここで出来るとは。
こんなことに興味のある方はこちら。
『犬から探る古代日本人の謎』 田名部雄一 著
やはり山陰地方は日本のルーツであることに
違いありません。
な、銀ちゃん。
追) ぼくの弟は甲斐犬のカイくんを飼っていますが
野性味溢れる猟犬。頭のいい犬です。
体臭は野獣そのものです。
追2) 因幡犬は個体差が一番激しいとされています。
銀ちゃんと似ても似つかぬ感じなのに因幡犬
よりのワンちゃんなんて子も多いです。
井上亀夫 kameo a.k.a. prince of fool's